『瑞穂』(昭和15年)

Seaplane Tender "MIZUHO" in 1940


水上機母艦『瑞穂』
製作仕様  就役時仕様(昭和15年10月頃)第11航空戦隊所属
使用キット  ウォーターラインシリーズNo.WL-523 アオシマインジェクションキット
製作  2013年

 




 











 



 

 


 『瑞穂』は機関を純ディーゼルのみとし搭載容量を大きくし 前の『千歳』『千代田』よりも高速かつ航続距離の長い有力艦として計画、建造されましが、ドイツからのライセンス輸入で製造された機関は予期した性能を発揮できず、竣工後も修理、改良と相次ぐ整備に多くの時間をとられました。

 しかし開戦直前の昭和15年には姉妹艦『千歳』とともに第11航空戦隊として搭載している水上機を運用し、活躍の 機会もありました。その後開戦を経て横須賀工廠にて本格的な機関の修理整備に入り、ここでようやく予定の速力を得ることになりました。


 ところが、その整備も完了し横須賀工廠から呉に回航の途中、米潜水艦の雷撃による攻撃で失われました。軍艦として開戦後初の喪失艦として知られています。

 今作品の『瑞穂』はそういった史実上の不本意な運命に生涯を終えた艦とはいえ一時期にせよ作戦に出撃した頃を想定してあえて開戦直前の昭和15年ごろと致しました。 搭載機についても同時運用可能な数を甲板上に配置して悠然と戦地に向かう『瑞穂』をイメージしてみました。

 

 また『瑞穂』はより水上機母艦としての運用強化をもくろみハイン式揚収マットを艦尾に装備した実験も行いました。開戦時には撤去されていたらしいのですが、作品としての特徴を出すために追加工作しています。

 

 考証については後部のクレーンブームデッキ上にある射撃指揮装置です。後ろマストの足元にある台座部分には高射装置のようなものになっている解説や作例も多いのですが、竣工後の公試時の割と鮮明な写真を元に配置された25ミリ機銃の指揮装置が妥当と判断しました。実際に乗組員と装置のトップ部分があるように写真では判断しました。




以上ご覧頂きましてありがとうございました。


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